スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

毎日がお彼岸 

「今日のお昼はおはぎにしようと思うんだけれど、おはぎ、食べられる?」

出勤してきたスタッフにこう問いかけると、
二人ともが「え~!おはぎがご飯ですかぁ!無理です!」と、目を丸くした。

2010-3-22-2.jpg

おはぎといえば和菓子の感覚、小ぶりのもち米を俵型にあんこで包んだ
おまんじゅうか、お団子の仲間のイメージしかなかったようだ。

そうか、そうだよなぁ。
私はね、お彼岸といえば白米をあんこで包んだ、あの大きなおはぎ。
おはぎはオヤツじゃないんだ。

子供の頃、母と一緒に濡れフキンであんこを包んだあのおはぎ。
きっと、じーちゃんばーちゃん達なら、懐かしがってくれるはず...

2010-3-22-4.jpg

89才のいよさんが、ろくじろうに通い始めた頃、
何度も聞かせてくれた話にも、大きなおはぎが登場していた。

海女仲間で、お彼岸に作る大きなおはぎ、
小豆を二合、お米を四合持ち合ってみんなで作るおはぎ。

帰りには、重箱にいっぱい詰めて家路に着くのだと。

「いよさん、おはぎを包んでみようか?」

「え~!おはぎ~?出来ないよぅ~」

そう言ってニコニコするいよさんの手のひらに、ぬれフキンにのせた俵型のご飯とあんこを乗せてみた。

予想道理、いよさんはそれはそれは上手に包み始めた。

「すごい!いよさん、おはぎの女王とこれから呼ぶからね、すごい!すごい!」

みんなの驚きが彼女の遠い耳に届いたのかは分かりませんが、
「お彼岸まで祝ってもらって、わるいねぇ~♪」と、
大きなおはぎにご満悦。

2010-3-22-6.jpg

「本物のおはぎが食べられるとは、夢にも思っていなかった」というトミさん。

「生まれて初めておはぎを包んだ!」というマサトシさん。

みんな、大きなおはぎをぺろりと平らげた。


「ねぇ、○○さん、死ぬまでろくじろうに来るんだよ、いい?」

「そんな事言ったって、病気になればコレネェやで。」

「なんで、病気になったっていいじゃん。車で連れに行くよ」

「ダメだぁよ、病気になったら、病院に入院しねぇばおいねぇ」

「え~、病院好きなの?」

「好きじゃねぇけどよぅ。それでも入院しねぇばおいねぇ」

「いいじゃん、入院しなくてもさ、死ぬまでここに通ってきて、もしもここで死んだら
家まで連れて行くから、安心だよ。

でもさ、そっか、やっぱり病院がいいよね。死にたくないもんね、病院なら安心だもんね」

「まけたぁよ、おめぇには。いいよ、おらぁ、それでいいよ、死ぬまでこ~さ、通うよ」

こんな利用者さんとスタッフのやり取りを同じテーブルを囲みながらきいていた他の利用者さんたちが

大きな声で笑った。一斉に大きな声で。


私達は若輩者だけれど、大先輩の利用者サン達といつも死を話題にする。

死や病について、日常の中で話し合う。

「死んだらさぁ、私達の事、ろくじろうの事見守ってね、よろしく頼むね」

「死んじまったら、わかんねぇやで」

「いやいや、分かるらしいよ、先にあちらにいったらさぁ、頼むよぅ~いつでも見ててねぇ」

「わかったよぅ

こんなろくじろうは、毎日がお彼岸かもしれない

今日も「おはぎ」大うけでよかったなぁ


さあ、次は何を喜んでもらおうか?


お役に立ちましたら
ワンクリックお願いいたします。
↓ランキングがあがるとみんな大喜びの香り庵です
canvas.gif

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://kaorian.blog40.fc2.com/tb.php/693-57e50429

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。